レクチャー

最強テクニック!?クラシックフォース成功の秘訣5選

カードマジックには様々な技法が存在しますが、その中でも難しいと敬遠されがちな技法の一つであるクラシックフォース。しかし、それをいとも簡単に成功させるマジシャンがいるのも事実です。この差はいったい何なのか。今回はそんなクラシックフォースの成功の秘訣を紹介します。

目次
〇そもそもクラシックフォースとは?
〇クラシックフォースのやり方
〇成功の秘訣
・秘訣①:お客さん選びにこだわれ
・秘訣②:ワードチョイスにこだわれ
・秘訣③:スプレッドにこだわれ
・秘訣④:テンポと距離感にこだわれ
・秘訣⑤:リカバリー
〇最後に

〇そもそもクラシックフォースとは?
そもそも皆さんは「クラシックフォース」というテクニックをご存じでしょうか?
クラシックフォースとは、スプレッドしたカードの中から、マジシャンが望んだカードを観客に選ばせるテクニックで、最もフェアにみえるフォースの一つです。
しかし、選択の自由度が高い分、観客の間を計ることが必要不可欠なことから難易度は高く、敬遠されがちなテクニックでもあります。

〇クラシックフォースのやり方
クラシックフォースの成功確率を高める秘訣の前に、まず、一般的なクラシックフォースのやり方を解説します。
とは言っても、やり方はいたってシンプルです。
まずは、選ばせたいカードをデック中央あたりでブレイクを取って保持します。
あとは、カードをスプレッドし、観客がカードを選ぶためにデックに手を伸ばすのに合わせて、カードを流していきタイミングよく選ばせたいカードを取らせるだけです。
このテクニックは観客の選択の自由度が非常に高いため、いかに観客を攻略できるかが重要になります。

〇成功の秘訣
ここからはそんなクラシックフォースの成功率を格段に上げるために厳選した5つの秘訣を伝授します。

秘訣①「お客様選びにこだわれ」
選択の自由度が高いクラシックフォースにおいては、観客心理をいかにコントロールできるかが重要になってくるのですが、そのうえでまず非常に重要になってくるのがお客様選びです。このお客様選びが成功要因の5割ほどを握っているといっても過言ではありません。
クラシックフォースにおいて、「種を見破ろう」「失敗させてやろう」と考えるお客様は一番の天敵です。わざと変な場所からカードを選ぼうとする可能性があるためです。
逆に言えばマジシャンに対して協力的なスタンスをとってくれるお客様であれば失敗の可能性は低くなります。
いかにマジシャンの指示に従ってくれるお客様を見極め、選ぶのかが重要になるわけですが、そのようなお客様にはある特徴があります。

それはリアクションが素直ということです。

リアクションが素直なお客様は邪魔をしようといったようなスタンスでマジックを見ていないことが多いため、マジシャンの指示にも素直に従ってくれることが多く、コントロールしやすいい傾向があります。
そのためマジックの最中の表情や発言などに注目することが非常に重要になります。

また、そのようなお客様を見極めるのと同時に、お客様がマジシャンに協力したくなるような空気づくりも重要になってきます。
そのような空気づくりのため、お客様を楽しませたいという一貫した素直な思いをもってパフォーマンスをすることも忘れてはいけません。

秘訣②「ワードチョイスにこだわれ」
クラシックフォース成功のためにはマジシャンに指示に素直に従ってくれる人を選ぶのが重要とお伝えしましたが。
その指示の仕方も非常に重要になります。
「カードを一枚選んでください」
カードを選んでもらう際にありがちなセリフですが、このセリフにおける「選んで」というワードを「触って」に変えるだけで成功率を高めることが出来ます。「選んで」という指示は相手に思考を促してしまい、その思考をコントロールするのはなかなか困難です。その反面、「触って」という指示であれば、単純な指示ゆえに思考が介入することが少なくなるためイレギュラーな事態を少なくすることが出来ます。

秘訣③「スプレッドにこだわれ」
一般的にスプレッドは大きくきれいに広げることが良いとされていますがですが、クラシックフォースをするにあたっては少しやり方を工夫する必要があります。
それは一般的に良いとされているやり方とは反対に小さく広げ見えるカードを限定的にすることです。
この方法により選ばれるカードをある程度コントロールすることが出来ます。

また、スプレッドにおいてもう一つ重要な要素があります。それはカードを流すスピードを自在にコントロールすることです。
お客様がカードに手を伸ばす際のスピードは人それぞれで、そのスピードも一定ではありません。ゆっくりの時はまだよいですが、急に手が伸びてくるとフォースカードまでカードを流せず、結果失敗してしまうことになります。
そのためどのようにカードに手を伸ばされようとも、そのタイミングに合わせカードを流せるようになっておく必要があります。

秘訣④「テンポと距離感にこだわれ」
先ほどカードを選ぶタイミングは人それぞれあるとお伝えしました。しかし、実は多少の傾向があり、心理学的に3~5秒の間が選びやすいとされています。そのため、「どれかカードを触ってください」と指示を出してから3~5秒後にフォースカードが最も大きく見えるようスプレッドをコントロールすることで成功しやすくすることが出来ます。
また、スプレッドと並行して、お客様との距離もこのタイミングに合わせることでさらに成功させやすくなります。
具体的には、カードを触ってという指示を出してから1~2秒の間は、お客様がカードに触れられない位置でスプレッドを行い、3~5秒のタイミングでお客様が最も触りやすい位置にカードを近づけるという方法です。近づけるにあたっては、極端な話、お客様の手にフォースカードをあてに行くイメージで構いません。

秘訣⑤「リカバリー」
これまでにお伝えした4つの秘訣を実践すれば比較的高い確率で成功させることはできますが、それでもやはり失敗やイレギュラーは発生します。ここでは、そんな時の対処方法を2パターンご紹介します。

パターン①:選ぶタイミングが遅くフォースカードが過ぎてしまった場合
これに関してはカードを流すスピードをゆっくりにし、そもそも過ぎないように心がけましょう。
それでも過ぎてしまった場合は、「カードがぐちゃぐちゃになってしまったから」などと適当な理由をつけてスプレッドをやり直しましょう。
また、カードを流すスピードを上げ、無理やり最後まで流してしまいやり直すのも方法の一つです。

パターン②;一番上や一番下を触られた場合
このような場合はそもそもお客様選びの段階でもう少し見極めが必要です。
どうしてもなってしまった場合は、触った瞬間に「すいませんそこはダメなんです」など言った後、観客と目を合わせることでミスディレクションをかけ、そのすきにパスをします。そして「どうしてもこれがいいですか」などと質問を投げかけ「はい」と言われればパスによってコントロールしたカードを渡し、そうでなければ、再度ブレイクを取り、スプレッドを行うのが良いでしょう。
タイミングなどがなかなか難しいですが、ミスディレクションの知識やある程度技術のある人であればできるかと思います。

〇最後に
今回は難しいテクニックとしてマジシャンに敬遠されがちなクラシックフォース成功の秘訣5選を紹介しました。
とはいえ、これらの秘訣をただ知っているだけではいけません。ぜひ、意識して実践してみてください。
ただ、忘れていけないのは、クラシックフォースはお客様を楽しませるための手段の一つです。選ばせることを目的とするとかえってパフォーマンスの質が下がることもありますので、時には成功させることをあきらめ、違うマジックに切り替えることも重要です。
またそれが出来るだけの技術の習得も必要です。そしてこの失敗しても大丈夫という余裕がクラシックフォース成功の一つのカギにもなるのです。
クラシックフォースを習得すればカードマジックの幅も広がり、マジシャンとしての自信がつくこと間違いなしです!!ぜひチャレンジしてみてください!!

ランキング

  1. 登録されている記事はございません。